???「そうそう......さすかカイチョー、
わかってんね。もう一回言って?」
???「何度でも。つまり君はーー」
バンビ「(ん? あの声は......)」
バンビ「紺野先輩と琉夏くん。」
紺 野「○○さん。」
琉 夏「あっ、○○ちゃん。」
バンビ「もしかして......また琉夏くんが何が?」
琉 夏「えぇ......カイチョー、ほら、言ってやってさっきの。」
バンビ「?」
紺 野「いいよ? 今、琉夏君の暮らしぶりの話を聞いてたんだ。
本当に立派だと思うよ。」
紺 野「働いて、自活して、学校にも通ってる。
......まあ、100点じゃないにしてもね。」
バンビ「そっか......」
琉 夏「......それから?なんだっけ?」
紺 野「それから、自由な精神を持ってる。
多少、はき違えているにしても。」
紺 野「僕には学校のみんなが、君をヒーロー扱いするのも分かる。」
琉 夏「聞いた?」
バンビ「聞いたよ。ヒーローか、なるほど......」
紺 野「だからーー」
琉 夏「いけね、俺、バイトだ。そんじゃね!」
紺 野「いや、ちょっと、話はここからーー 逃げられた。」
バンビ「紺野先輩?」
紺 野「”だから、君ならきっとみんなの模範になれる。
そう思わないか?”そう言いたかったんだ。」
バンビ「そうだったんですか......もう、琉夏くん!」
紺 野「また捕まえるさ。
毎日声をかけてれば、いつか本当の話が出来るんじゃ
ないかって思ってるから。」
バンビ「本当の話、ですか?」
紺 野「そう。僕にはね、彼が人を脅して
乱暴なだけの、いわゆる不良だとは思えない。」
紺 野「やっぱり、甘いかな?」
バンビ「(紺野先輩、優しいな......)」
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