設 楽「......あ。」

紺 野「○○さん。」

バンビ「あ、紺野先輩、設楽先輩。 どこ行くんですか?」

紺 野「大学だよ。サークル。」

バンビ「設楽先輩も?」

設 楽「まぁ、そう。」

バンビ「?」

紺 野「チェスサークルを探すんだってさ。
    一流大学なら多分あると思うから。」

設 楽「うちの音大、ろくなサークルがないんだ。」

バンビ「でも、他の大学の生徒が入れるんですか?」

紺 野「誰でも入れるよ。
    僕が所属してるテニスサークルもインカレだし。」

バンビ「......いんかれ?」

紺 野「あ、ごめん。
    いろんな学校の生徒で構成されてるサークルってこと。」

バンビ「へぇ......」

バンビ「もしわたしが違う大学に進学しても、
     同じサークルに入れるんですね。」

紺 野「うちのテニスサークルなら大歓迎だよ。」

設 楽「チェスやれよ。
    あまりやる奴いないから相手探すの大変なんだ。」

紺 野「勧誘するならサークルを見つけてからにしろよ。」

設 楽「テニスサークルなんか
    テニスやるフリして騒いでるだけの、浮かれた集団だぞ。」

紺 野「偏見だ。うちはちゃんと練習してる。」

設 楽「どうだか。」

バンビ「えーと......」

バンビ「(勧誘合戦が始まっちゃった)」

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紺 野「前も言ったろ。ああいうのに応えちゃ駄目なんだって。」

設 楽「ああいうのってどういうのだよ。具体的に説明してみろ。」

紺 野「だからー......」

バンビ「(紺野先輩と設楽先輩だ。 ......ケンカしてる?)」

バンビ「あの、こんにちは。何かあったんですか?」

紺 野「やあ、こんにちは。 それがさ......」

設 楽「こいつが遅れて来たから変な奴に捉まってた。」

紺 野「僕のせいだけじゃないだろ。」

バンビ「変な......?」

紺 野「キャッチセールスだよ。布団売られそうになってた。」

バンビ「......なるほど。この辺多いですもんね。」

設 楽「ただ話聞いてだけだ。布団は間に合ってるから買ったりしない。」

紺 野「間に合ってるとかそういう問題じゃないよ。」

設 楽「だから、おまえが遅れて来なけりゃ、
    あんなのに捉まらなかったんだ。」

紺 野「遅れたのは確かに悪かったけど
    電車が遅れてたんだからしょうがないじゃないか。」

紺 野「連絡取ろうとしたのに 携帯電話がつながらないし......」

設 楽「持ってきてないからな。」

紺 野「はぁ、いつもこれだ......
    いざという時に困るから、ちゃんと携帯しろって言ったろ。」

設 楽「うるさいな、俺のは不携帯電話なんだ。」

紺 野「意味がわからないよ。」

バンビ「あのー......一体何時に待ち合わせてたんですか?」

紺 野「......2時。」

バンビ「えっ!?もう3時になりますけど......」

設 楽「ああもう、紺野がごちゃごちゃ言うから1時間損したじゃないか!」

紺 野「設楽がいちいち話をまぜ返すからだろ!」

バンビ「と、とりあえず移動しませんか?喫茶店とか......」

設 楽「......行く。こいつのせいで喉が渇いた。」

紺 野「設楽が携帯を持ってればこんな無駄な時間は......」

バンビ「さあ2人とも、どのお店にしますかっ!?」

バンビ「(はぁ......)」

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バンビ「男女の友情って、ありえると思いますか?」

紺 野「ないとは思わないな。」

設 楽「あるとは思わない。」

バンビ「えーと......」

紺 野「相手によるよ。」

設 楽「この状況で、相手も何もないだろ。」

バンビ「じゃあ、わたしだったら?」

紺 野「ない。」

設 楽「ない。」

バンビ「(ええっ......)」

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バンビ「男の子同士の友情って、どういう感じなんですか?」

紺 野「友情か......」

設 楽「友情ねえ......」

紺 野「人によるんじゃないかな。」

設 楽「時と場合にもよる。」

バンビ「じゃあ、今の2人の場合。」

紺 野「安泰ってわけじゃないけど......」

設 楽「結構しぶとい。」

紺 野「当たり前のようでいて......」

設 楽「常にがけっぷち。」

バンビ「(......友情の話だよね?)」

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バンビ「2人がドキドキするのってどんな時ですか?」

紺 野「万全の準備をしたと思っても、やはりテスト前はドキドキするな。」

バンビ「紺野先輩らしいですね。」

紺 野「人間に完璧はないからね。
    設楽はテストなんて気にしたことがなさそうだな?」

設 楽「当たり前だ。
    ドキドキといえば、俺はイタズラをしたときだな。」

バンビ「へぇ、イタズラですか! どんな?」

設 楽「ダメだ。おまえに教えたら意味がないだろ!」

紺 野「おまえ、彼女に何するつもりなんだ!」

バンビ「(えっ? わたしに!!)」

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バンビ「女の子らしさって、どういう時に感じますか?」

設 楽「スカートはいてたら女っぽい。」

バンビ「そういうんじゃなくて......」

紺 野「マニキュアとかもそうかな。」

バンビ「あの、見た目のことよりも......」

設 楽「............それは2人のときに教えてやる。」

バンビ「えっ! 2人の時、ですか?」

紺 野「うん。僕も、今は教えられないな。」

設 楽「お互い、知らない方がいいだろし。」

バンビ「???」

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バンビ「好きな女の子のタイプって、なにかありますか?」

紺 野「..................」

設 楽「..................」

バンビ「あの......わたしの顔に何かついてます?」

設 楽「鈍い奴、かな。」

バンビ「え?」

紺 野「天然ボケ、とか。」

バンビ「え~?」

設 楽「まぁ、そこがいいんだけどな。」

紺 野「それには同意。」

バンビ「(ええっと......)」

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バンビ「男の人って、いつもどんなこと考えているんですか?」

紺 野「あまり変わらないと思うよ。 君と。」

設 楽「そんなこと言って、本当はなに考えてるかわからないぞ?
    気をつけろよ、○○。」

紺 野「それはこっちのセリフだ。」

バンビ「あのー......」

紺 野「設楽こそ、いつも誰かさんのことばっかり考えてるんじゃないのか?」

設 楽「誰かさんって誰だよ?おまえと一緒にするなよ?」

紺 野「こっちだって一緒にされたくないよ。」

設 楽「ふん!」

バンビ「(あぁ......なんでこんなことに......?)」

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バンビ「(あ、設楽先輩と紺野先輩だ)」

設 楽「......あ。」

バンビ「こんにちは。」

紺 野「やあ、君も図書室で勉強?」

バンビ「そんなところです。 紺野先輩たちは何を?」

紺 野「僕は受験勉強、彼は宿題。 たまたま会ったんだ。」

バンビ「たまたまなんですか。
     それにしては、よくここで2人を見かけるような......」

紺 野「まぁ、確かによく会うよ。偶然。」

バンビ「偶然......」

設 楽「..................」

設 楽「......終わった。」

紺 野「あれ、もう?全部埋められた?」

設 楽「半分くらいわからないんだよ。悪かったな。」

紺 野「悪いなんて言ってないだろ。 どれ?」

設 楽「これとこれとこれ。」

紺 野「ああ、定積分の計算か。ちょっと待って、教科書出すから。」

バンビ「..................」

設 楽「......なんだよ。」

バンビ「いえ、別に......」

バンビ「(......偶然?)」

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バンビ「(あ、設楽先輩と紺野先輩だ)」

設 楽「..................」

紺 野「..................」

バンビ「(2人一緒のわりに何もしゃべらない......)」

バンビ「こんにちは。」

紺 野「やあ。」

設 楽「..................」

バンビ「......あの、静かですね?」

設 楽「図書館で静かにしてるのがおかしいのか?」

バンビ「おかしくはないですけど......」

紺 野「設楽、そういう態度良くない。」

設 楽「そういうってどんなだよ。」

紺 野「そういう態度だよ。」

紺 野「後輩の女の子にくらいもう少し柔らかい態度でも......」

設 楽「俺は誰にでも平等なんだ。」

紺 野「また屁理屈を......」

設 楽「屁ってなんだ。ただの理屈だ。」

紺 野「だからそれが......」

司 書「しーっ! そこ、さっきからうるさいと言ってるでしょう!」

設 楽「..................」

紺 野「..................」

バンビ「(なるほど、さっきも怒られたんだ......)」

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